空き時間で続けているブログの復旧は2016/10の分まで完了。時間の都合上すべては無理なので内容がなさすぎるものは省きつつ、8割程度の記事をソースから元通りにしている。
あと先日東京で買ったこの本を先週くらいから読み始めていたが飛ばし読みしつつ一応読み終える。

「わたしの外国語学習法」 ロンブ・カトー著
カトーという名前なので日系人か何かと思ったが普通にハンガリー人の著者の訳書。原著はマジャール語(ハンガリー語)の上、他の外国語の引用や言い回しなども度々出てくるので翻訳者はかなり苦労したのではないか。
内容はいわゆる外国語学習のハウツー本では全くなく、また読みやすくもない熱い本。少々境遇が違いすぎるのとあまりにストイックな姿勢はあまり共感できなかったが、いくつか心に残った部分を引用。
第一に、《外国語習得者 リングイスト≫は両眼を見開いた人間、つまり、自分が励んでいるその営みの理論的内情に関心を持つような、教養ある人間であるからです。
そして、もし、ベネチアの鉄道駅で、ミラノに行くにはどの列車に乗るべきかということを尋ねるのに、ことばが間違っていたおかげでミラノに着く変わりにブダペストに戻ってきてしまったとしても、何ひとつ尋ねることも出来ぬよりどれほどましかしれません。
日帰りでハンガリーからオーストリアに行ったときのことを思い出した。行き当たりばったりでろくに調べもせず一人で切符売り場に行きどうにか切符を買う。のほほんと電車に乗ったが途中で故障して、待ちくたびれて他の列車に乗り換えるが行先も路線もよくわからず車内の案内はドイツ語のみで英語表記なし。ガラガラの車内ではCDラジカセ?で大音量で音楽を鳴らして踊っているスキンヘッドでタトゥーだらけの自由すぎる酔っ払いの集団。予定よりも大幅に遅れて3時過ぎにウィーンに到着したら大雨が降り出し、少し駅の周りを散策しただけで駅に逆戻り。駅の構内で食事をしたり土産物を買ったりしているうちに時間切れ、ブダペスト行きの電車に乗って戻った。
結局何をしに行ったのかよく分からず、観光らしいこともほかの人との面白い出会いも一つもなかったが、それでも行ってみてよかった。向かい合わせの席に座った一目でユダヤ人とわかる女性の風貌も、車窓から眺めた緑の中に多数設置された風力発電の牧歌的風景も鮮やかに覚えている。予め色々と調べて準備し、同僚と行ったらおそらく随分と充実したものになっただろうが、一人の自由さや心細さ、無計画さはあれはあれで十分面白いものだった。
- 関連記事
-
-
コミュニケーション力を磨く英会話メソッド 再 2020/10/24
-
速読速聴・英単語 Daily 1500 2020/10/10
-
わたしの外国語学習法 ロンブ・カトー 2020/09/26
-
英語学習のメカニズム 2020/03/28
-
「なんで?」はWhy?じゃいけない! 2019/06/23
-
